PDF の構造やコマンドなどについては今回の記事では扱いません。前回の記事で説明済みなので、必要に応じてご確認ください。

方眼紙追加しました

前回は2.54mmの方眼紙を作りましたが、タクトスイッチ用の方眼紙も作ってみました。タクトスイッチのピン間隔はメートル系ですが、タクトスイッチ自体の間隔はインチ系になってます。タクトスイッチの縦横間隔をそれぞれ 4通り、総計 16通りの PDF になっています。画像をクリックすればサンプルが開きます。

TactSWTemplate-4.0-3.0.pdf

全部入りZIP はこちら。
2.54mm を 1単位として、タクトスイッチ(ピン間隔 6.5 x 4.5mm)を横に 3.5, 4.0, 4.5, 5.0、縦に 2.5, 3.0, 3.5, 4.0 の間隔で並べています。背景のグリッドは 0.5(1.27mm) 単位です。
印刷の際は必ず原寸を指定してください。

描画内容

グリッドは点をたくさん打ち、タクトスイッチはひとつひとつ描画する手もありますが、この PDF はグリッドもタクトスイッチも破線を使ってまとめて描画してみました。どういうかというと、PDF の破線は描画する線の長さと途切れる部分の長さを指定できるので、こんな破線を定義します。

グリッド描画用破線

w は線の幅ですが、これと描画部分の長さを等しくすることで点(小さな正方形)になります。そしてグリッドは 1.27mm 間隔で点を打ちたいので、途切れる部分の長さは 1.27mm から w を差し引いた分を指定します。この破線を水平に一本引けば横一列分のグリッドが描画できますから、これを 1.27mm 間隔で縦に並べます。

破線によるグリッドの描画

同じようなアプローチで、タクトスイッチの描画もこんな感じの破線で行います。

タクトスイッチの水平線描画用破線
破線によるタクトスイッチ水平線の描画

垂直線もピン間隔 4.5mm に合わせる以外一緒です。

破線によるタクトスイッチ垂直線の描画

これをまとめるとこうなります。

破線によるグリッドとタクトスイッチの描画

ちなみに PDF の破線の定義コマンドは d ですよ。前回の記事で解説しています。
参考に PHP による出力スクリプトも置いておきます。

タクトスイッチテンプレートPDF出力スクリプト

あんまり汎用的な活用方法は無さそうですが、自分用に作ったので公開します。ちょっとした基板は CAD とか使わないで手描きして作ってしまうので、こういうテンプレートがあると位置決めや穴開けに便利なのです。
しかし、タクトスイッチのピンが 2.54mm 単位だったら世の中どれほど幸せだったか。

このシリーズ

この記事です